アイデア作成の2つの原理
①アイデアとは既存要素の新しい組み合わせ以外のなにものでもない。
②その新しい組み合わせへと導く能力は、事物の関連性を見つけ出す能力に依存する。
事物の関連性?と要点
一見すると全く関連性のない2つ物の関連性
これが見つかると、そこから1つの総合的な原理を見つける事ができる。
その発見はさらに新たな組み合わせの源。その成果が1つのアイデアとなる。
アイデアが誕生までの 5つの心の段階
アイデア作成には意識的、無意識でも常にこれから説明する技術が用いられている。この5つの段階を認識した上で、順番にそこを通り抜ける必要がある事で、それぞれの段階へは、一つ前の段階が終わるまで、入ってはいけないという事。
第一段階目:2つの資料取集
特殊資料
製品とそれを売りたいターゲットに関する資料。ほとんど場合ないがしろにされていて、より深く掘る事で特殊性が見つかる事がある。
【カード検引方】を用いると良い。白いカードに知識を記載していく。最終的にはテーマのセクション別にカード分類ができ、不足した知識に気づく。
一般的資料
世の様々な出来事についての一般的知識。アイデアは新しい組み合わせなので、その要素となる。 経験を直接的、間接的に絶えず広めていくことは、アイデアを作成するどんな職業にも極めて大きな影響力がある。
第二段階:集めた資料の咀嚼(そしゃく)
集めた資料の要素と要素をパズルのように組み合わせて、かみ合うかを見る。
この段階を通る時に起きる2つの事。
・不完全に思えるアイデアが浮かぶ。それを無駄に思わず保管しておく。
・小中大のグループにも分類しこれ以上分類できなくなるまでやる。
すべてのパズルの組み合わせが終わるまでできるのがベスト。
第三段階:寝かせる。発酵
問題を意識の外に出しましょう。大切なのはこの段階も必要な段階であると心得る事。
無意識の所でそれが勝手に働き、無意識による想像を刺激するもの(映画,音楽etc)に触れる事が重要。
第四段階:アイデアの誕生
アイデアを探し求める心の緊張を解いて、休息とくつろぎのひと時を過ごした時に浮かんでくる。散歩、お風呂、終身間際、寝起きすぐetc
第五段階:アイデアを日の元に出す
理解ある人から批判を受け入れ、世の中に適合、実用性が出るように手を加える必要がある。ここであきらめたり、世の中に出さないでいるとアイデアは埋もれる。
いいアイデアは成長する性質を持っていて、言い合いではそれを見る人を刺激するので、その人々がアイデアに手を貸してくれる。 自分が見落としていた、そのアイデアが持つ可能性が明るみに出てくる!
その他 気になった情報・言葉
著者によるおすすめの三冊
「思考の技術」グラハム・ワラス
「科学と方法」H・ポアンカレ
The Art of Thought (English Edition)
言葉はシンボル言葉を集めることでアイデアを集めることもできる。
参考:思考と行動における言語
・方法論や道具に凝ることなく、ただちに仕事をはじめよ。
・「断片」はお互いに独立していることが望ましい。独立していれば、やや違ったニュアンスとして、引用することができたりする。
・将棋は、綿密な思考力を有する「精神の遊戯」、その魅力は、ほかならぬ将棋のルールにある。スポーツも同様だが、人間はわざわざ好んで不自由な約束事を決めて、精神や行動の自由を束縛するが、そこから抗しがたい魅力と深い喜び、感動が生まれる。このルールは、彫刻家のノミがいどむ石のように、硬く、確かな手応えがあるほどよいに違いない。